研究室関連ニュース

ここでは、北大・森林生態系管理学研究室の関連ニュースをブログ形式でお伝えしています。

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セミナー案内:水生昆虫の遺伝構造

6月14日にドイツに滞在中の渡辺幸三さん(IGB)のセミナーが行なわれます。詳しい時間や場所などが決まりましたら、再度ご連絡いたします。

第5回お茶会

以下の予定で次のお茶会を開きます。
日時:2011年4月14日(木)12~13時場所:N303(北大農学部 北棟3F)
■主要
山中
Has the Earth’s sixth mass extinction already arrived?
http://www.nature.com/nature/journal/v471/n7336/full/nature09678.html
過去5億4千年の間に5回の大量絶滅(短期間に4分の3以上の種が消失)が起こっている。現在、過去数千年にわたり種の消失が知られており、6回目の大量絶滅が起こりつつある可能性がある。この論文では化石と現代のデータを比較し、近年の絶滅率が過去と比較してどういう状況にあるのかをレビューしている。

中島
Scenarios for Global Biodiversity in the 21st Century
http://www.sciencemag.org/content/330/6010/1496.full
将来の種多様性を予測するモデルは多く存在する。間接的な影響として社会経済的発展(人口増加や化石燃料消費など)があり、さらにそれらが直接的な影響(気候変動、土地利用など)に作用することで種の絶滅、abundanceと群集構造の変化、生息地の消失・劣化、分布のシフトを引き起こしている。この論文では、世界の陸域・淡水域・海域におけるGlobal biodiversityの様々な変化シナリオを比較している。

■小ネタ
赤坂
・Economic Importance of Bats in Agriculture
http://www.sciencemag.org/content/332/6025/41.full?sid=e0eebc47-cbbb-469c-bbb9-5a9a82ff0420
コウモリは農地や森林の害虫を捕食することで、経済的に重要な効果を及ぼしている。北アメリカでのコウモリの消失を推定した場合、$3.7 billion/yearもの経済的な損失が予想される。

奥田
・Feasting fish scatter seeds
http://www.nature.com/nature/journal/v471/n7340/full/471551c.html
(元の論文:Extremely long-distance seed dispersal by an overfished Amazonian frugivore, Proc. R. Soc. B 2011)
アマゾンのcharacid fishは数キロ以上も植物の種を運ぶことができ、種子散布の重要な種となっている。

・Better fragmented than lost
http://www.nature.com/nature/journal/v471/n7339/full/471412a.html
(元の論文:Contrasting effects of habitat loss and fragmentation on coral-associated reef fishes, Ecology 2011)
http://www.esajournals.org/doi/abs/10.1890/10-0627.1
ハビタットの分断化は消失よりもよい。ハビタットの分断と消失の影響を完全に切り離した研究はない。この論文では、サンゴに生息する魚を対象として生息地の消失のみ・分断のみ・消失分断両方の処理を加え傾向をみている。

伊藤
・Impacts of Salmon on Riparian Plant Diversity
http://www.sciencemag.org/content/331/6024/1609.full?sid=73a95eea-1dcb-41a1-9999-e1c31f10e696
サケの遡上による窒素の川への負荷が河畔植生の種多様性を下げる。カナダの50流域という広域でサケ密度とN値、優占樹種4種のabundanceとの相関を見て、Salmonberry(面白い名前ですね)という1種が強い正の相関を示し、優占する傾向を示している。

第2回論文報告会

論文の進捗状況を報告しあう論文報告会を1月から行なっています。以下の予定で第2回を行ないます。1月下旬の初回からの進捗状況、投稿までの経緯などを簡単に(1人2-3分)発表します。

日時:4月12日のお昼(12~13時)
場所:N303

発表者:
川合
菊地(代理:山浦)
豊島
浜本
山浦
山中

セミナー案内:都市域の蝶類群集

東京農工大学の曽我昌史さんが、研究室を訪問してセミナーをしてくれることになりました。
4
6日に16時から農学部N303で行ないます。
興味のある方はいらしていただければと思います。

テーマ:
都市近郊における森林の分断化が蝶類の生息に及ぼす影響